Twitterで「同人誌にウェブ拍手行きのQRコードをはっておいたら感想もらえた!」と聞いて、おおそれはナイスな枯れた技術の水平思考と感嘆したので、勝手に実行するまでに必要なものをまとめてみました(元発言の方と筆者は別人です)
冒頭の画像はこの記事作る過程で実際に印刷までしたもの。紙はA4コピー用紙。はりきって大きめのQRコード出力からの原寸印刷したらこうなった(なお実物のQRコードは正常に読み込み、メッセージ送信まで出来ました)
メッセージフォームを用意する
コメントを送信してもらうための、メッセージフォームを用意します。
そもそも「ウェブ拍手」というと「送信までの敷居がとても低いメッセージフォーム」です。一時は個人サイトの必須ツールとして大流行したため、使用したことのある方も多いでしょう(現在も本家レンタル版は稼働中ですが、保守管理が確認できないので、現在この記事からは削除しています)
「スマートフォンや携帯電話から利用可能なメッセージフォーム」があればよいので、アンケート・メールフォームなどでも代替可能です。レンタルサーバにツール設置できる人は、設置型ウェブ拍手やメールフォームを用意するといいでしょう。
ここで注意したいのは、QRコードを使用する性質上、利用者の大多数は携帯電話およびスマートフォンからの閲覧です。それらの環境で利用できるか予め確認しておきましょう。
QRコードを作る
用意したウェブ拍手(メッセージフォーム)のページアドレスをQRコードに変換します。
無料で変換できるツールがあるので、よさそうなものを選んでアドレスを貼り付け⇒作成します。
一部GIF出力しかできないサービスがありますが、CLIP STUDIO PAINT、illustStudio、ComicStudioやSAIなどではGIF画像は扱えません。別のフォトレタッチソフトを使用して画像形式を変えるか、JPG形式を選んでください。
こちらは名前の通りEPSかPDFで出力できます。PDFであればCLIP STUDIO PAINT、illustStudio、ComicStudioでも利用できます(SAIはいずれも対応外) ただしサービス上でQRコードの出力サイズを指定できないため、後述の「原稿を作る」の諸注意をご確認のうえご利用ください。
原稿を作る
作成したQRコードを原稿に貼り付けます。
新刊の奥付はもちろんポストカードや名刺にして配ったり、シールに印刷して既刊などに貼りつけるなど、方法はいろいろ考えられます。
ただしQRコードの版下・印刷の状態によっては、読み取りにくいコードになってしまう場合があるようです。
ざっくりまとめると、以下のような原稿だと読み取りやすくなるようです。
- ドットが歪んでいない、ぼやけていない。
- コードの周囲に一定の空白がある。
- 他の文字や絵が重なっていない。
- 基本的には白背景に黒一色で印刷する。
詳しくは下記も参考にどうぞ。
以上をまとめると画像加工ソフトでの扱いがなかなか難しく、基本的にダウンロードした画像は拡大縮小などの加工しないまま使用したほうが無難です。出力サイズ指定ができるサービスを利用した際には、適宜調整して出力すると良いと思います。
それでも拡大縮小したい場合は下記記事を参考にどうぞ。
また入稿前には実際にプリントしてコードが正しいか、実際に読み込んで確認するのがベストです。それが難しいならモニタ越しでQRコードを読み込んで確認することを推奨します。
ここまで準備して実際に印刷までしたものが前述のこれ。
実際にはもっと小さく印刷するのと、「感想用のウェブ拍手直通QRコードです」などと脇に注釈つけると良いと思います。
運用上の注意点
前述のツールは、基本的にQRコード(ページアドレス)がわかれば誰にでも閲覧できるものです。悪意ある投稿や嫌がらせ投稿なども生じうる可能性があります。
ブロック機能をもっているものも多くあるので、各ツールの機能解説をご確認ください。
配布する側としても、遷移先のページはできるだけ長期の利用・閲覧を保証できるもの、もしくはコードと一緒にメッセージ投稿の受け付け期限を設けておくなど、「メッセージを送りたくてQRコードを使ってみたものの何もない」という状態にはならないようにしたいなと思います。
以上! 用法・用量を守って楽しくお使いください。
QRコードから感想フォームまで一括用意!「感想.io」
用意するものが多くて大変だ! という方は、作品ページからQRコード作成まで一括して行える「感想.io」もどうぞ。